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ダブルクロスThe 3rd Edition【君に捧げる詩】

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 セッションの準備編
  • 02 PC1紹介
  • 03 PC2紹介
  • 04 PC3紹介
  • 05 PC4紹介
  • 06 オープニングフェイズ1&2
  • 07 オープニングフェイズ3&4
  • 08 ミドルフェイズ1(前編)
  • 09 ミドルフェイズ1(中編)
  • 10 ミドルフェイズ1(後編)
  • 11 ミドルフェイズ2(前編)
  • 12 ミドルフェイズ2(後編)
  • 13 ミドルフェイズ3
  • 14 ミドルフェイズ4
  • 15 ミドルフェイズ5&6
  • 16 ミドルフェイズ6(潜入編1)
  • 17 ミドルフェイズ6(潜入編2)
  • 18 ミドルフェイズ6(戦闘編)
  • 19 ミドルフェイズ6(調査編)
  • 20 ミドルフェイズ7(前編)
  • 21 ミドルフェイズ7(後編)
  • 22 クライマックスフェイズ1
  • 23 クライマックスフェイズ2
  • 24 クライマックスフェイズ3
  • 25 クライマックスフェイズ4
  • 26 クライマックスフェイズ5
  • 27 クライマックスフェイズ6
  • 28 クライマックスフェイズ7&バックトラック
  • 29 エンディングフェイズ1
  • 30 エンディングフェイズ2
  • ミドルフェイズ6(調査編)


    雷神『チッ、一旦下がらせてもらう!』

     これ以上は戦えないと判断したのか、雷神は気絶した恋火を抱えて逃走する。
     四人はあえて深追いはせず、敵を見送った。

    星華『どうにか引かせたな。蒼空、大丈夫か?』

    蒼空『これぐらいの怪我、何てことねーよ』

    響『………』

    リカ『響、立てるか?』

    響『ありがと、リカ…』

    リカ『ボロボロだな。どこかで手当道具を補給できればいいが…』

    響『……凄く強かったね、星華さんと蒼空』

    リカ『…そうだな。俺達よりも強かった』

    響『力になりたいって思ってついてきたのに…あたしの歌、全然役に立たなかった…』

    リカ『それを言うなら、俺なんてこの鍵を使ってもあいつに傷一つ与える事なんて出来なかった。響の方がよっぽど役に立ってる』

    響『そんな事ないよ…』

    リカ『…俺なんて、この力まで使ったのに…!』

    星華『二人とも、会話はそこまでだ。誰かが来る前にすぐに部屋に入ろう』

    リカ『分かった』



    GM「刺客を退けたあなた達はデータベースに入りました。シーンはさっき行った判定に3つは成功しているので継続で構いません」

    クウ「なるほど。確かに楽だな」

    SM「そして、判定に4つ成功しているから情報収集の前に一度だけ購入判定が可能だ。ただし、武器や防具はこのシーンが終わってから貰える形になるよ」

    ルキル「購入判定はありがたいな。誰か欲しい物はあるか?」

    スピカ「それなんだが、リカは『戦闘用きぐるみ』を調達して装備して欲しい」

    ルキル「どうして?」

    スピカ「リカと共にロイスを結ぶ事で俺達は計画から守られる。言い換えれば、リカが俺達のロイスを切ってしまえば効果は失われるだろう?」

    オパール「あ、そっか! あたし達は最大でロイスを2つ所持すればいいけど、リカは3つ持ってないといけないんだ」

    クウ「そこを考えると、リカは守りを強化させていた方がいいな…」

    ルキル「分かった。俺はそれに挑戦しよう」

    オパール「あたしと蒼空は『応急手当キット』でいいよね?」

    クウ「ああ。俺達のダイスじゃ『医療トランク』は厳しいしな」

    スピカ「俺は『シューターズジャケット』でいいんだが、リカ用の武器に『両手剣』を選ぼうかと思っている。どうする?」

    ルキル「100%超えれば、2回使えるしな…うーん、俺はいいので自分の装備品に挑戦してください。俺のは後で自分で調達します」

    スピカ「悪いな」

    GM「では、判定をどうぞ」


     《購入判定》
     難易度8 響5D→15 成功
     難易度8 蒼空4D+1→16 成功
     難易度13 星華4D+2→24 成功
     難易度14 リカ5D+1→10…14 成功(財産ポイント4点消費)


     《回復》
     響2D→11 HP12
     蒼空2D→7 HP10


    オパール&クウ「「低いなぁ…」」

    スピカ「逆に考えるんだ、低い数値をここで出したんだと。本番はここからだ」

    GM「それでは調達も終わったので、情報収集と行きましょう。調べられるのはこちらです」


     ・人類滅亡計画の詳細(FH13or知識:レネゲイド12)
     ・マスター・ルピナスについて(UGN12orFH14)


    GM「この情報はここでしか調べる事が出来ません。尚、判定に失敗したとしても登場ダイスを振れば再度判定に挑戦出来ます」

    スピカ「時間をかけて調べるから、シーン登場ダイスを振れという事か。どれも判定が高いが、失敗したとしてもあと二人は挑戦できる」

    ルキル「俺は確実に情報を抜けれる。一番難しい情報に挑戦するから、もう一つは三人が挑戦してくれ」

    クウ「だったら、もう一つは俺が挑戦する。シーンが切り替わってないなら《オリジン:レジェンド》の効果も継続しているからな」

    SM「方針は決まったようだね」

    クウ「ああ。まずは判定値の低い方からいくぜ。『人類滅亡計画の詳細』についてを〈知識:レネゲイド〉で挑戦だ」


     人類滅亡計画の詳細(知識:レネゲイド12)
     8D+8→36 成功


    クウ「おおぅ…!」

    ルキル「物凄い達成値が出たぞ!?」

    GM「補正合わせてここまでとは…では、情報です」


    レネゲイド12
     『ワルプルギス』が勢力を上げて進行している計画で、表向きは世界中の人間をオーヴァードに覚醒させると公表している。しかし、真の目的はレネゲイドビーイング・複製体・古代種など、通常の人類がいない世界を作り出すのが目的。尚、それ以外のオーヴァードも人間として含まれているようで共に滅亡させるようだ。
     現在、要となる鍵の力を増幅させる端末を完成させ、世界に向けた特殊な放送を行う事で世界中の人間に対して心を開かせ衝動を引き出しジャーム化させようとしている。
     端末にはEロイス『傲慢な理想』×3と『予告された終焉』が仕込んである。発動には鍵の力が必要だが、そうなってしまえば世界中の人々がジャーム化して互いに争わせる事で人類はいずれ滅んでしまうだろう。


    クウ「このEロイスの使い方、世界の危機コンボじゃねーか!!」

    GM「この情報が開かれたので、『計画を阻止する方法』が出ます。難易度は〈知識:レネゲイド〉で13ですが…蒼空さんがとんでもない数値を出したので、特別に10に引き下げます」

    スピカ「詳細を知った事で、調べやすくなった感じだな」

    ルキル「それじゃ、次は俺が行く。『マスタールピナスについて』を〈FH〉で、最後の《情報収集チーム》を使って挑戦だ」

     マスタールピナスについて(FH14)
     5D+5→18 成功

    ルキル「よし、どうにか抜けたな」

    SM「はい、情報だ」


     FH14
     レネゲイドビーイングの少年。サラマンダー・ソラリスのクロスブリードで年若くしてマスターの座についた。
     FHが行った【プロジェクト・アダムカドモン】に参加していた一人で、特殊な力を授かっていた人間からRBとして生まれ変わったようだ。
     “人間”に対して強い復讐心と嫌悪感を露わにしており、UGNどころかFHに対しても人間であれば闇に染まった感情を隠そうとせずにぶつけてくる。
     RBになる前は支援と防御に特化していたようだが、現在の戦い方は攻撃と精神操作と正反対になっている。


    クウ「この情報、俺物凄く見覚えがあるような気がするんだが…?」

    SM「気になさんな」

    オパール「えーと、この世界線でのプロジェクト・アダムカドモンって表向きはオーヴァードのエリート育成だけど、裏では人道実験しているのよね…」

    スピカ「そうだな。現代ステージのアダムカドモンは11年前にUGNとFHが秘密裏に行ったジャームを元に戻す計画がメインだったが、次第に研究者達が暴走を起こしてより強いジャームを作る計画になってしまった。それを知った責任者によって計画も施設も凍結された――これは今話す事じゃないな。さて、最後の情報だがここは俺が挑戦しよう。『計画を阻止する方法』を〈知識:レネゲイド〉で挑戦だ」

     計画を阻止する方法(知識:レネゲイド10)
     7D→9 失敗

    スピカ「う、イチタリナイ…!」

    オパール「最後はあたしかぁ…精神1しかないけど、ダイスボーナスついて4個、財産ポイントも持ってるし、どうにかなって!」

     『計画を阻止する方法』
     4D→9…10 成功(財産ポイント1点消費)

    オパール「危なっ!? ギリギリで成功した!!」

    SM「それじゃあ、最後の情報だよ」


     レネゲイド10
     現在、この鍵は遺産の力を自由に操る・増幅させる装置によって人類に対して負の心を増幅させる作用を齎している。今は持ち主が選ばれている事で無造作に働いていないが、何らかの方法で外部に放出してしまうとオーヴァードに発症しているしていない関係なくレネゲイドウイルスを宿している人類は絶え間なく襲い掛かる衝動に晒されてしまう。
     この鍵の力を沈める方法は、鍵とリンクし、力の発動を管理している端末を破壊する必要がある。
     端末の形は高い塔のような物で形成されており、この町のどこかに設備されている。


    エン《――以上が、彼らの計画のようです》

    蒼空『人類滅ぼすって、よくもまあバカでかい目標掲げられたもんだ。そして実行一歩手前まで実現出来たな。胸糞わりぃ…!』

    響『でも、この情報だとリカの鍵と繋がっている端末を破壊すればいいんだって! きっと阻止できるよ!』

    リカ『だが、その端末はどこにあるかだ…高い塔なんてあったか…?』


    GM「では、あなた達が考えていた時です。後ろから声がかけられます」

    四人「「「「…エ?」」」」


    ?『――ようやく戻ってきたか、我が同胞よ』

    リカ『なに!?』


    GM「ここでリカさんに《蝕む声2》が発動します。こちらの〈交渉〉とそちらの〈意思〉での対決をして貰います」

    ルキル「ふ、〈意思〉の対決でいいのか? 俺の【精神】は7だぞ?」

    GM「ちなみに、こちらの設定する難易度は30です」

    ルキル「出来るかー!? ええい、9D+1で…クリティカルしたが20! 失敗するに決まってるだろ!!?」

    クウ「素でそこまでの達成値出せるって、逆に凄いぞ…」


    ?『そこの愚かで傲慢な人間と過ごして心が疲労しただろう? さあ、こちらへ来るんだ』

    リカ『え…!』

     声を聴いた瞬間、リカの意志とは裏腹に身体が勝手に動き出す。

    響『リカ!』

    ヒスイ『触れるな!!』


    GM「ここでヒスイがEロイス『囚人の鳥籠』を発動します。こちらの宣言がない限り、リカさんを別の次元に閉じ込めます」

    ルキル「ちょっと待て!? これダブルクロスだよな!? PCが攫われるとか聞いてないぞ!?」

    GM「やだなぁ、KHのリクさんはよく囚われたりするじゃないですか。折角なのでそれを再現しようと思って」

    ルキル「おいー!?」


     響がリカに手を伸ばした所で、見えない何かに弾かれる。
     思わず響が怯んで2、3歩後ずさりすると、気を失ったリカが黒い球体に囚われる。
     そして、虚空からヒスイとルピナスがリカを守るように立ち憚った。

    星華『く、うかつだった』

    ルピナス『コソコソと動き回ってくれたようだが、こちらに鍵が戻った以上全て無意味だ。滅びの時を楽しみにしているんだな』

    響『だから何よ、リカを返して!!』

    ルピナス『自分のモノとでも思っているのか。これだから人間は…』

    響『リカはモノじゃない!! あたし達の仲間よ!!』

    ヒスイ『仲間…ああ、リカさんもそこにいる同胞もそんな言葉に騙されていたんですね。可哀想に…目を覚ましてください。人間は我々を仲間なんて思ってない、異端の者を平気で差別しては、都合の良いように使い捨てる劣悪種な生き物なのです』

    響『勝手な事言わないで!』

    ルピナス『勝手じゃない、事実だ。聡明な君なら分かるだろう? 俺には見えないが分かっているよ、本当はそこの女を憎んでいる事を。いずれ復活を果たし、マスターの座を取り戻すためにその時を忍耐強く待っているのだと』

    蒼空『ハッ…! さっきから聞いてれば、よっぽど人間って種族を忌み嫌ってるようだな?』

    星華『ああ…ここまで来ると不信や拒絶と言うレベルを超えているな』

    響『な、何の話をしてるの?』

    ルピナス『同胞よ、俺の所に来るんだ。そうすれば完全な肉体、彼女との繋がりを断ち切る力を与えよう。後は君の思うがままだ、好き勝手に使ってきた身勝手な女を好きに始末出来るし、君の力量ならば俺達を虐げる沢山の愚か者(にんげん)を殺すのも簡単だ』

    蒼空『お、まえ…!』

    エン《…蒼空、奴らに私の言葉を伝えてください》

    蒼空『…なんて?』


    エン《貴様らの申し出など受けない、とな》


    蒼空『…エン』

    エン《同胞と言われた私も、流石に不快に思います…本当に私の事を分かってないのは奴らの方だ。貴様らのやっている事は、忌み嫌っていると言う腐りきった人間と同類だ》

    蒼空『お前…』

    ルピナス『…その様子だと、俺達の申し出を断ったと見た――非常に残念だ。もうお前達は終わりだ。世界を破滅に導いた事、嘆きながら悶え苦しみ消えるんだな』


    GM「ここで二人は《瞬間退場》と《瞬間退場U》を使い、囚われたリカを連れて離脱します。シーンはここで終了します」



    オパール「何て言うか、とんでもない展開になっちゃったわね…」

    GM「ええ。始める前に、リカさんには少し僕らと今後の展開について色々説明をしておきますね」

    SM「こっちの話を聞かれると困るから、部屋の隅で話をさせて貰うよ。捕まっているから脱走とかは出来ないが、シチュの要望とかあれば聞くよ」

    リカ「分かった」

    GM「では、ルキルさんを借りるのでそれまで休憩にしましょう」

    17/03/28 23:04 NANA   

    ■作者メッセージ
     補足コーナー:プロジェクト・アダムカドモン

     ダブルクロスの正規の史実(現代ステージ)で11年ほど前、当時レネゲイドによる知識が不足していた日本支部UGNが、日本支部FHと共に手を取り合って行った共同研究。内容はその名の通り、“完全なる人”−−ジャーム化したオーヴァードを元に戻す事だ。
     しかし、研究と実験を積み重ねて分かったのはジャーム化の恐ろしさだけ。やがて計画は歪み出し、ジャームそのものの研究となり、巨大な人体実験場となった。だが、その実験は1人の実験体の暴走によって崩壊した。その後、このプロジェクト・アダムカドモンは封印指定されて闇に葬られた。

     エンドラインでは、このプロジェクトはFH社会になった際にFH日本支部長・都築京香によって再び復活した。表向きは選ばれたオーヴァードエリートの教育育成と語っているが、実際は巨大な人体実験場であり、そこに集められた人達は地獄のような非人道的な実験をさせられている。
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