Fragment7‐4
「――ろ…――起きろ…」
何処か優しげな声と共に、身体が揺さぶられる。
誰かが現実に戻そうとするので、シャオは振り払うように寝返りを打った。
「ううん…あと、五分…」
布団を頭まで被って拒絶すると、その状態で眠りの闇に意識を戻す。
すると、起こそうとする誰かは無理やりシャオの顔の部分を覆った布団を剥がす。
そして、シャオの耳を思いっきり引っ張るように持ち上げた。
「いたたたたっ!? 起きる、起きるよー!!」
思いがけない反撃にシャオは叫びながら布団を剥がし、ようやく気づいた。
自分は何もない真っ白な場所で寝ていた。なのに、いつの間にかベットで眠っているではないか。
周りを見回すと、床に散らばった服に整頓してない勉強机。そして、あちこちに遊び道具のある部屋にシャオは首を傾げた。
「え? あれ? ここ、ボクの部屋…?」
「何寝惚けているんだ?」
茫然としていると、ベットの隣に誰かが立っている。
ゆっくりと顔を向けると、シャオは目を見開いて息を呑んだ。
「父、さん…?」
少し長めの銀髪に緑の混じった水色の瞳。そして、年を取っても尚も整った顔立ち。
それは、紛れもなく自分の世界にいる筈の父の姿だった。
唖然とするシャオに、父親は腕を組むと呆れた目で口を開いた。
「早く支度しろ、朝ご飯食べたら家族会議なんだからな」
そう言葉をかけられ、シャオは我に返って父親に聞き返した。
「家族会議? 何で?」
「お前は家出して家族に心配かけているんだ。それについてとことん話し合わないとな」
「えー!? いいじゃないか、こうして戻って来たんだから!!」
シャオが文句を言うと、父親が溜息を吐く。
次の瞬間、シャオの頭に拳が勢いよくゴォンと振り下ろされた。
「うぐぅ…!! 師匠よりも痛い…!!」
「バカな事言うな。ほら、目が覚めただろ」
「あ、あれ…?」
師匠の拳骨よりも響き、頭を押さえるシャオに父親は呆れながら言う。
その言葉に、シャオが涙目で前を見ると、一つの異変に気付く。
自分の部屋の扉には、枠の中に光の渦のような物がある。
ここは忘却の城が見せる部屋だと理解し、シャオは恐る恐る父親を見た。
「父さん…父さんって、幻なの?」
「幻だ。正確に言えば、俺はお前の記憶から作られた父親だ」
「そうなの…?」
幻だと信じられず、目の前の父親に聞き返すシャオ。
そんなシャオに、父親は何処か真剣な目で話を続けた。
「お前の中にある記憶が、こうして俺と言う存在を作った。だから、俺はある程度の事を理解すると同時にお前の父親としてこうして存在出来るんだ」
「うーん…何か、難しすぎてよく分かんないや…」
父親の説明について行けず、頭がごちゃごちゃになるシャオ。
だが、やがてシャオは暗い表情を作って顔を俯かせた。
「ねえ、父さん…――ボクは、今心配させているの?」
「記憶通りの俺なら、心配している。家族会議させるぐらいにな」
「今の父さんは幻なんだよね……じゃあ、ボクは何なの?」
この父親は記憶で作られた幻の存在。では、自分は何なのだろうか。
レプリカ、人形、化け物…――フェンやアウルムに言われた言葉を思い浮かべていると、頭に何かが乗せられる。
顔を上げると、先程の師匠と同じように父親は優しく頭を撫でて笑っていた。
「お前はお前だ。それ以外の何でもない…――俺達の大事な子供であり、家族だ」
「うん…それを聞けて良かったよ。偶然、ボクの記憶の父さんに会えなかったら、ボク…」
「偶然じゃないさ」
「え?」
弱音を吐いていると、突然そんな事を言われてシャオは首を傾げた。
「全ての運命に偶然は無い。あるのは必然だ」
「必然…」
真剣に語る父親の言葉に、シャオは噛み締める様に呟く。
それは今まで、いろんな人達から何度も聞いた言葉だから。
「じゃあ…ボクが今異世界にいる事も必然なの?」
「ああ。全ては繋がっている…――これからの出来事も、お前の旅で出会う人達とも、全ては必然によって紡ぎ出されているんだ」
何処か切なく、それでいて優しい声でシャオに言い聞かせると、父親は掛かんでシャオと同じ目線になる。
自分とは違う瞳に見つめられながら、父親は更に頭を撫でて視線を逸さずに語った。
「だけど、忘れるな。この先何が起きようとも、未来は選べる。今この時も、どんなに絶望的な状況でも…自分の望む未来を信じて、進むんだ」
「まだ、よく分からないけど…でも、何となく分かったかも」
そう言うと、シャオも目の前の父親と同じように見つめ返す。
そのシャオの様子に、父親は笑うとゆっくりと手を離して立ち上がる。
シャオもベットから立ち上がると、隣にいる父親は笑いながら頷いた。
「行って来い。そして、必ず帰って来い」
「うん、約束する。必ず帰るよ…」
幻の存在だと分かっても、シャオは記憶の父親に約束を交わす。
家出する程怒っていた筈なのに、今はもうそんな気持ち何処にもない。寧ろ、清々しい気分になっている。
そうしてシャオは出口である光の空間に入ると、自分を見送っているであろう父親に振り返った。
「――えっ…?」
父親は、いた。光に消えながらも、自分を見送っている。
だが、その後ろに小さな子供がいた。光に消えているから全体は分からないが…――背を向けた状態で座り込んで、泣いている。
シャオが固まっていると、その子は気づいたのかゆっくりと振り返った。
―――ごめんなさい…。
その言葉に、シャオの鼓動が激しく鳴る。
同時に、あの部屋が光に包まれ消えていく。
「待っ――!!」
その子と共に消えていく自分の部屋に、思わず戻ろうとする。
だが、足を踏み出した途端あのホールへと戻っていた。
「あの子…誰?」
疑問に満ちたシャオの呟きは、答えを返さずに白いホールに響き渡った…。
さまざまな星が夜空に輝く、『レプセキア』にある不思議な草原。
そこで、カルマは視線を動かしながら目当ての人物を探していた。
「いたいた」
やがて、草原のある場所で横になっているエンを見つける。
小さく笑いつつ近づいて見ると、エンが眠っている事に気づく。
起こさないようにカルマが近づくと、急にエンの手が震えた。
「――っ…ま、て…」
口から吐き出される苦悩の声に、カルマは眉を潜める。
カルマは膝を折って傍に屈み込むと、エンは布で隠れた顔を歪め出す。
「…くな…――みん、な…!」
悪夢を見ているのか、エンは辛そうに手を伸ばす。
それを見ていたカルマは、少しだけ考えると上に伸ばすエンの手を優しく握る。
直後、エンが目を覚まして手を握るカルマを見た。
「っ!?」
「ごめんなさいね、起こしちゃって」
弾かれる様にバッと手を払うエンに、カルマは悪びれもせずにクスクスと笑う。
その様子にエンは睨むが、意味が無いと感じたのか居心地が悪そうに視線を逸らした。
「……別に、気にしません。何か用でも?」
エンの問いかけに、カルマは立ち上がると彼を探していた要件を述べた。
「そろそろ、私の準備が終わるから本格的に手伝ってあげようと思って」
「どう言う風の吹き回しですか?」
視線を逸らしたまま呆れるエンに、カルマから笑みが零れる。
「ふふっ、そんな言い方しなくてもいいんじゃないかしら? 目指す先は一緒、でしょう?」
「ええ…あなたの計画も私の計画も、行きつく先は同じ場所。その為に、あなたには協力してきたつもりです」
「実際、あなたの知識には助かって来たわ。だから、今度は私の番って訳」
カルマはそう言うと、エンは少しだけ考える素振りを見せる。
やがて軽く溜息を吐くと、何処か挑発的に笑った。
「弱みを握れないから、恩を着せようって魂胆ですか?」
「あらあら、意外と信用がないのかしら?」
そんなエンに、カルマも笑い返す。
しかし、二人は分かっている。こんな腹の探り合いは無意味だと言う事に。
どちらも信用出来る人物であり、利用したい人物でもある。自分達の絆は、そんな関係で出来ているのだと。
エンは立ち上がると、何処か疑いを持った目でカルマを見た。
「本当にいいんですか? 私に構っていたら、決戦の準備が出来ないのでは?」
「時間はまだあるから大丈夫よ。じゃあ、この世界の舞台が整ったら行きましょうか…――必要なんでしょう、彼らの“お姫様”が?」
カルマの言葉に、エンは知らない内に拳を握り込む。
今の彼らにとって、悲劇の引き金になり得る人物―――“スピカ”を思い浮かべながら。
「……はい」
今、最後の賽が投げられる。
もう戻れない。引き返せない。
戻っては、いけない。
失った幸せを…掴む為にも。
■作者メッセージ
シャオ「はい、ここで今回の断章は終了っ!!」
フェン「二回続けて、しかもマリェースの援護付きで負けただと…!! これじゃあ、完全に引き立て役じゃねーかよ俺ぇ!!!」
シャオ「何言ってんの、これがボクの真の実力さっ!!」
フェン「納得いかねえ!!! 別作品では金髪の女と彼氏に何も出来ずにボコボコにされていた奴にこうも負けるなんて納得出来るかぁ!!!」
シャオ「あのさ…あの二人と戦ってからそのセリフ言ってくれない? 強さの次元が半端ないんだけど?」
フェン「そんな事はどうでもいい!! あの作者を出せぇ!! アウルムのエサにしてやるぅぅぅ!!!」
シャオ「あー、止めた方がいいよ? ほら、アレ」
フェン「あん?」
NANA「二人とも…プレイして嬉しいって気持ちは分かるけど、ちゃんと進んでる…?」
カイリ「進んでる進んでるー…それにしても、ドリームイーター可愛い〜♪ 癒される〜♪」(3DSのタッチペン操作中)
オパール「カイリ…そろそろ交代してくんない? リクになったらあたしが操作するって約束でしょ?」
カイリ「えー、まだ操作キャラはソラのままだよ? ちゃんとリクになったら渡すから……ドリームイータと戯れてるソラもいいなぁ〜! あ、敵」
オパール「はぁ…暇〜。さっさとリクに変わんないか「オパール、ドロップしたよ〜」おっしゃ!! 任せなさいっ!!」(カイリから3DSを受け取る)
フェン「……何やってんだ、あいつら?」
シャオ「新作の【KH3D】をカイリさんとオパールさんが作者から借りてるんだって。それで、操作キャラはソラさんとリクさんと交互に変わるでしょ? だからソラさんをカイリさんが、リクさんをオパールさんが操作してプレイしてるんだってさ」
フェン「…で、あれの何処が止めた方がいいだぁぁぁ!!?」(『青破』を飛ばす)
NANA「ぬおぁ!? 危なっ!?」(3DSを取り上げて回避)
オパール「ちょっと、何するのよ!? こっちはボス戦でドロップしてたのよ!?」
NANA「何ぃ!? うわぁ、マジだ!! しかもコレ逃げる奴じゃん!! ヤバっ、連続攻撃でHPが半分以下にぃ!?」
オパール「は、早く寄越しなさい!? あたしがどうにかするんだからぁ!!」
NANA「あんたはこの後のムービー見たいだけでしょう!! と言うか、もう自分でやった方が【うわあぁぁ!?】ア…」(固まる)
オパール「ああぁーーーーーーっ!!?」
カイリ「終わっちゃった…」(茫然とする)
フェン「ハン、ざまぁ見ろ!! 俺を蔑ろにしてそんなゲームしてるから……アレ?」
カイリ「ちょっと…手塩にかけてドリームイーターを育てたのに、どうしてくれるのよ…!!!」(キーブレード出現)
オパール「あんたぁ…こっちの操作は完璧だったのに、よくもリクを殺してくれたわねぇぇぇ…!!!」(拳をパキポキ鳴らす)
NANA「こちとら友達から3DS何日おきに交代制で借りてんだ…ここで詰まって無駄な時間かけたくねえのが分かんねえのかぁぁぁ…!!?」(怒りのオーラ)
フェン「ま、待ってくれ…!? 俺が悪かった、だからやめてくぎゃああああああっ!!?」
カイリ「言い訳がましいのよぉ!!! あのままボス戦までやってクリアしてたらしばらくはこっち優先でプレイ出来たのよっ!!?」(キーブレードで叩きつける)
オパール「あんたが邪魔しなければ無傷で逃げれたのにぃ!!! リクの受けた痛み、あんたにもぶつけるぅ!!!」(拳で殴りつける)
NANA「返せ!! この後に来るだろうイベントシーンを返せぇぇぇ!!!」(足で踏みつける)
シャオ「あーあ……だから言ったのに。一般人の作者でさえあれだよ…」
ソラ&リク「「ゲームの恨みって怖いっ…!!?」」(ガタガタ)
ワンダニャン&コウモリバット「「キュー(ピギー)…!!!」」(ブルブル)
*何がともあれ、彼女達の怒りが収まるまで新技紹介を見てお楽しみください。
【モード・スタイル 第一段階】
『ヒート・モード』:キーブレードに炎の力を宿し、炎属性重視の攻撃を行う。普通の攻撃でも、炎の属性が付くので意外と便利。
シャオ「これで第一段階の【モード・スタイル】は全部出たね…でも、どうして炎系なの?」
NANA「理由はあります。でも教える訳にはいきません」
シャオ「そう言うと思ったよ。ま、あのアクセルさん達の記憶と何か関係あるんでしょ?」
NANA「まあ…ぶっちゃけて言えばそうですけど…――ついでに言えば、アクセルやロクサスも含めた機関メンバーは出番無いからちょこっとでも出番与えた結果がこれで――」
アクセル「ほう…? 『3D』で出番あったのに、この話では記憶の幻だけってかぁ…!!?」(炎を宿したチャクラム装備)
ロクサス「ヴェントゥスもヴァニタスも出てるのに、俺はこれで終わりか…!!?」(キーブレード二刀流バージョン)
シオン「あたしだって『3D』で出てるのにねぇ…!!?」(拳をポキポキ鳴らしている)
NANA「い、いやその!! だっ、大体ここでソラ達とあったら『3D』に繋がらなくはぎゃああああああっ!!?」(三人がかりで襲われる)
【モード・スタイル 第二段階】
『フィルアーム・モード』:両腕に長い手袋を装備し、キーブレードを弓、もしくは銃剣(ガンブレード)に変化させて遠距離からの攻撃を行う。尚、弓と銃剣は変化した後でも自由に使い分けが出来る。
『ダーク・モード』:キーブレードを黒く染め、闇重視の攻撃を中心に行う。服は全身が黒と赤のスーツ(ヴァニタスの衣装)を着用し、『ライト・モード』と同じスピードを出せるだけでなく闇を使った瞬間移動も可能。
シャオ「このモードだと、結構役には立つんだけど…どうしてヴァニタスの衣装なのさ?」
NANA「ネタバレなんで、ノーコメントです。強いて言うんなら、衣装がリクの『D・モード』ではない事が大きく関わります」
シャオ「ふーん…」(半目で睨む)
NANA「なに? 何か不満でもあるの?」
シャオ「強さに関しては良いけどさ…――この衣装『ダサい』じゃん!! ムキムキの筋肉スーツだし、布はスカートみたいだし、こんなの着てる神経がどうかしてるよっ!!」
リク&ルキル&ヴァニタス「「「うぐぉ…!!?」」」(胸を押さえる)
NANA「あんた…結構エグイ事言うね…」
シャオ新技紹介
『デトネチェイサー』:敵を感知すると、自動で追尾する地雷を八個設置する魔法。アクアも使った魔法。
『ファイアブラスト』:一回転して炎の力を纏ったキーブレードで薙ぎ払う。『Re:コーデット』でソラが使うコマンド技。
『ファイアカッター』:炎を纏った武器や回転する炎を投げつけ、敵を切り裂く攻撃。『COM』でアクセルが使った技。
『ウィングアロー』:弓状のキーブレードから光の矢を放つ。攻撃せずに溜める事で、矢の本数が増える。『Bbs』でアクアがライダー状態で使える技。
『ウィングレイド』:弓状のキーブレードを敵に投げつけて攻撃する。投げたキーブレードはブーメランの要領で手元に戻ってくる。
アクア「それにしても、こんなの見た事もないわ…弓をブーメランのように投げるなんて」
NANA「元ネタはアクアの使う『ウィングスピン』なんですか、これを応用したと言う意味でこんな技が出来ました」
シャオ「ふふん、使える武器は何でも使わなきゃね!!」
アクア「それとこれとはちょっと違うと思うけど…」
NANA「上手いね、シャオ!! じゃあ、使えるネタは何でも使うって名言はどうだっ!!」
オパール「だったら、あたしも!! 使えるお宝は何でも売り払え!!」
テラ「ならば、俺も…使える闇で皆を守る!!」
ソラ「えっと、俺は…よし、使えるドリームイーターのエサは与えまくれ!!」
無轟「使える敵は斬り捨てるのみ」
クウ「使える口説きでナンパ成功!!」
ウィド「使える物は全て使って遺跡発掘だぁぁぁ!!!」
アクア「私達…何の話をしていたのかしら?」
『ブリザドバレット』:銃口から氷結の弾丸を飛ばす技。元は『ディ○ティア』のスコールが使う技だが、そちらは手から放つ。
『フェイテッドサークル』:一回転して赤い光を散らし、引き金を引いて起爆し敵を吹き飛ばす爆発を起こす技。これも『ディ○ティア』のスコールが使う技。
シャオ「それにしても、折角の『フィルアーム・モード』なのにレオ……じゃなくて、スコールさんの技ばっかり。武器の一つがガンブレードだから?」
NANA「ぶっちゃけて言えばその通りです。なにせ、『KH』での飛び道具系の技は少ない物で…」
シャオ「まあ、否定はしないよ……今の所、飛び道具はシグバールさんとアクアさんぐらいしかいないもんね…」
アクセル「ちょっと待て!! 俺もあるだろ!?」
ルクソード「私も飛び道具系と言えばそうなのだが…」
ザルディン「俺だって武器を一部飛び道具にしている」
ラクシーヌ「私のナイフ技は何だと思ってるのよ!?」
ゼムナス「ラスボスの私の技はどうなる?」
ヴァニタス「俺だって大量のキーブレードを操って戦っていただろ!?」
ゼアノート(Bbs)「それは正確には私の力だろう!! それより、私の技を出せっ!!」
エラクゥス「私だって、キーブレードを飛び道具として――」
シャオ「ちょ、ちょっとっ!! みんなして寄って集って言わないでよー!? ねえ、何とかして――!!」
NANA「だー!! 出番無い奴らが寄って集ってじゃかましいわぁ!! さっさと天国でも地獄でも帰れぇぇぇ!!!」(塩撒き)
全員『『『ぎゃああああああああっ!!!??』』』(成仏)
NANA「ほい、解決っと」
シャオ「一部成仏させちゃいけない人がいたんですけど!?」
『カオスティックレーザー』:銃口から大きな黒いレーザーを放つ。威力が高く、防御はほぼ不可能。彼の友達の少年からこっそり貰った技でもある。
シャオ「この技…本来はあの人の子供の技だよね? 良かったの、ボクが使っても?」
NANA「大丈夫、大丈夫。シャオの能力はアウルムの説明した通り、他者の記憶から能力や技をコピーするし…何より、本編でも言ったようにこれは微弱だからシャオ自身には何の影響もありません」
シャオ「それにしても、前のサイトではルシフってそれなりに出てたのにこの話では名前だけか…」
NANA「ん? 誰が『出さない』と言った?」
シャオ「へ!? どう言う事!?」
NANA「詳しくは話せません。打ち合わせしてないから」
シャオ「打ち合わせって何なのさー!?」
『ダークオーラ』:闇の闘気を全身に纏って突進攻撃を次々と繰り出し、最後に闇の柱と衝撃波を発生させて攻撃する。元はリクが使う最終奥義級の技。
『ソニックシャドウ』:闇を纏い、敵を追尾する突進攻撃を放つ。元はテラが使うシュートコマンド技。
リク「それにしても、俺達の技まで使うとは…」
テラ「何だか、今までの頑張りが否定された気分だ…」
シャオ「いやー、これもボクの能力の特権だからさー! ごめんね、伯父さん!」
リク「(ビキリ)そう言えば、お前…記憶の俺の事も『伯父さん』って言ってたよな…?」
シャオ「あっ…あ、あれはソラさんもいたからリクさんだけを『伯父さん』って呼んだ訳じゃ――!?」
リク「どっちみち、16の俺を『オジサン』呼ばわりかぁ…!? テラは普通に呼んでいたのに、俺は『オジサン』ってどう言う事だぁぁぁ!!?」(キーブレードに闇を纏わせる)
シャオ「聞いてたのそっちの事だったのぉ!!? ヒイイイイィ、ごめんなさーーーいっ!!!」(逃走)
リク「逃がすかぁぁぁ!!! 俺は16だ!! あのオールバックの肌黒いオッサンの姿じゃねぇぇぇ!!!」(追いかける)
テラ「…何気に、気にしていたんだな…」
NANA「そうだね…(ネタバレ関連な分、ヒヤヒヤして損したよ…)」
『ブラッティ・ウェーブ』:キーブレードの刀身に闇を纏い、振るう事で巨大な黒い衝撃波を敵に放つ攻撃。彼の師匠から伝授した技。
フェン新技
『仙牙嵐』:剣を振るい、牙で切り裂くような鋭い暴風を相手にぶつける技。
『ファイガ』:言わずと知れた、炎の上級魔法。普通は火球を放つが、彼の場合敵の足元から巨大な火柱を起こす。
NANA「さて、いい感じに紹介が終わったね」
シャオ「あの…フェンのだけ抜けてる気がするんだけど…?」
カイリ「別にいいじゃない、あんな最低な奴ほっといても」
オパール「そーそー。さーて、カイリ。そこのゴミ捨ててゲームの続きやろー♪」(笑顔でズタボロのフェンを指す)
カイリ「そうだねー♪ 作者、もう少しゲーム借りるねー?」(手にある『3DS』を見せる)
NANA「はいはい…ああ、ゴミはこっちで処分するから、ちゃんとドリームイーターの育成に怠けずに進めてよー?」
カイリ&オパール「「ハーイ♪」」(そう言って退場する)
シャオ「もう…何にも言えないよ…――師匠の正体は今回ので分かるとして、最後に出てきたあの子誰なんだよ…!!」
NANA「それはこの先、あんたにとって重要になるからダメ。その他なら、補足として説明するけど」
シャオ「その他?」
NANA「まず、この話は夢さんの断章でのレプセキア作戦の時間帯の少し前としています。もちろん、ある程度許可は取っています」
シャオ「成程、だからレプセキアは闇に染まって無かったんだね」
NANA「そして、シャオが『忘却の城』で廻った記憶は全て彼に関わった人達の記憶です。つまり、あの城でのソラ達はもちろんクウ達も、現時点での世界ではなくシャオの世界の出来事です」
シャオ「要は、前のサイトで書いていた学園作品の話って事だね。こんな形で出す事になるなんて…」
NANA「それでも、この話は前サイトが消える前のプロットではありましたから。まあ、最初の予定よりは若干増やしましたが…」
シャオ「あと、アウルムが言ってたよね? ボクがレプリカだって…一体ボクって何者なの?」
NANA「シャオ君…『記憶を能力にする=レプリカ』と言う方程式は本当に正しいかな?」
シャオ「また、余計な謎かけを……もう慣れっこだけどさ」
NANA「さて、ある程度の解説も終わった事で、さっそくNGシーン言ってみようかー!!」
シャオ「そして、このパターンだよ…」
NGシーン・フェン&マリェース戦闘時
フェン「さっきから無視して話すとはいい度胸だなぁ!!」
フェンが魔法を放つのを見て、シャオはキーブレードを手元に戻す。
シャオ「(よし、ここで…!!)『カオスティックレーザー』!!」
引き金を引き、黒いレーザーを放つが―――
フェン「ぬぉおおおおおおっ!!?」(頭がレーザーに呑まれる)
マリェース「フェン様ぁ!?」
シャオ「あ…狙い、若干上に逸れてた…」
NANA「カッート!! ちょっと、あんた大丈――ぶっ!?」(吹き出す)
フェン「お…俺の、髪が…!?」(アフロ状態)
マリェース「フェ、フェン、さま……クッ…!!」(必死で笑いをこらえる)
クウ「ぶっははははっ!!! やべえ、面白すぎて腹が痛い…!!」(爆笑)
シャオ「ご、ごめ…――無理ぃ!! 我慢出来なーい!! あは、あはははははっ!!!」(涙目で笑ってる)
フェン「おい、ガキィ…!!! よくも俺の髪をぉぉぉ!!!」(ブチ切れる)
シャオ「うわあああああああああっ!!? ワザとじゃないのにぃぃぃ!!!」(逃走)
マリェース「それで、この後二人はどうなった?」
NANA「それは次回のNGシーンでのお楽しみです♪」
クウ「続くのか、これ!? それより、今回はこれで終わりか?」
NANA「いやいや、次は取って置きのシーンをご紹介です!」
クウ「取って置き? おい…これ、ヤバくないか…!?」
NGシーン・レプセキア暗躍シーン
エン「ええ…あなたの計画も私の計画も、行きつく先は同じ――…ん? 何だ、この突き刺さるような視線は…!?」
恐る恐るエンが振り向くと、そこには一人の女性が。
???「あぁなぁたぁ…!!? 計画って、何? まさか、その人と結婚する気っ!!?」(全身に怒りのオーラ)
カルマ「だ、誰なのよエン!! 何か凄い殺気を放っているけど!!?」
???「失礼。彼の妻ですが、何か?」(満面の笑み)
カルマ「つ、妻ぁ!!? あなた、結婚してたの!!?」
妻「あら、知らなかったんですか…? 子供もいますよ。さ、リヴァル〜。挨拶して」(腕に赤ちゃんを抱えてる)
リヴァル「た…たぁ…!!」(涙目で震えてる)
アバタール「しかも子持ちかぁ!!? と言うか、お前の子供だったのかぁ!!?」
妻「それにしても、結婚も子供の存在も知らなかったんですか…――あなた、私に子供まで生ませておいて、未婚を偽ってその人と結婚しようとしてたのねぇぇぇ…!!?」
エン「ち、違うっ!!! 計画と言うのは、彼女と私で世界を築き上げようと――」
妻「『彼女とあなたの世界を築き上げるぅ』!!? そう…よーく分かったわ。幸せだと思った私の結婚してからの数年間…――命で返して貰いましょうかぁ!!!!!」(指をバキリと鳴らす)
エン「たかが浮気や結婚で『χブレード』や『キングダムハーツ』なんて大層な物を求めてもどう使えとぉ!!? と、とにかく話を聞いてぐはっ!? がぶぅ!!? げはぁ!!!」(拳で殴られる)
カルマ「…わ、私はどうすれば…?」
アバタール「(勾玉を取り出す)誰でもいい…この夫婦喧嘩を止めてくれ…」
シャオ「リ、リヴァル君って…エンさんの子供だったの…!?」
クウ「いいのか…こんなの、カミングアウトして…!?」
NANA「『3D』発売したし、話もラストに近づいてるし……何より、ネタが出来る!!」
シャオ&クウ「「目的はそっちかい!?」」
NANA「いいじゃん、ちょっとぐらいギャグに走ったら意外に人気が出るかもしれないし――」
エン「ほう…? その為に、妻に殺されかけた私は誰に怒りをぶつければいいんだ…!?」(怒りのオーラで睨みつける)
シャオ「ま、魔王が来たぁぁぁ!!!」(逃走)
クウ「俺、しーらね…!!!」(逃走)
NANA「…ここから先は、ご覧の映像でお楽しみください…っ!!!」(滝汗)
*作者の悲鳴と物凄い破壊音が聞こえるので、続きに入ります。
NGシーン・レプセキア暗躍シーンの続き
妻「そうだったんですか、誤解してすみません……あ、詰まらないものですが、これどうぞ♪」(お菓子の詰め合わせを差し出す)
カルマ「こ、これはご丁寧にどうも…」(受け取る)
アバタール「何というか…いい奥さんだな」
エン「す、すみません…! 何でこんな所に来たんだ…」(自分自身に回復魔法をかけている)
妻「もう、仕事場でお世話になっている方でしょ? これぐらいはしておかないと」
レプキア「そうよねー。この場所勝手にいろいろ使ってるんだし、これぐらいはして貰わないと」(そう言いながらお菓子を取り出す)
カルマ「どうしてあなたが出てくるのかしら?」
レプキア「細かい事は言いっこなしよ。あ、このお菓子“一個無し”よ? なーんて…」
―――カッキーン!! ビュオオオオオオオォ!!!(四人がフリーズする音)
レプキア「ちょっと、二人はともかくあんたらラスボスでしょ!!? こんなのでブリザード並みに全身凍り付くって何なのぉ!!? 失礼にも程が――…ん?」
氷結して凍りつく四人に文句を言っていると、奥さんの腕の中で動く者が。
リヴァル「きゃっきゃ!! ばぁぶ!!」
無邪気に笑うリヴァルに、レプキアの目から涙が零れる。
レプキア「う…ううっ…!! ようやく…ようやく笑ってくれたわねぇ!!! よーし、今日はあなたの為に私のとっておきのギャグ思いっきり聞かせてあげるわぁぁぁ!!!!!」
こうして、リヴァルの為のレプキアのギャグが披露されたのだが―――
レギオン「…ここは何時から南極大陸になったんですか…っ!!?」(あちこち凍りついた箇所を見る)
ベルフェゴル「ひゃ…ひゃむ…っ!!! ひゃむひぃぃぃ…!!!」(ガタガタ震えている)
睦月「あぁ…消えていった同志達が手を振ってる…!!」(走馬灯&冬眠しかける)
クォーツ「ね…ねるなぁ…!!! ししししぬ、しぬぞぉぉ…!!!」(睦月にルビーによる炎に当てている)
シャオ「最後でこの話…カミって凄いんだね…」(遠い目)
カイリ「ふー。どうにかトロンの所まで進んだねー」
オパール「あれ? 作者は?」
シャオ「今、ドリームイーターが治療させてるよ。制裁のダメージが半端無かったから…」
カイリ「うーん、よく分からないけど…シャオ、そろそろ時間じゃない? 予告しなくていいの?」
シャオ「そうだった!! 次回は、何とボクがエンと対決――!!」
???「『エアロガ』」
シャオ「うわあああああああああっ!!?」(何処かに吹き飛ばされる)
???「まったく、嘘は言わないで欲しいわね。次の断章では出番はまったくないのに」
カイリ「あ、あなたは一体…?」
???「それは次の断章で分かるわ。それでは、ここでバトンを交代します」
オパール「夢さん、お疲れの出ないようにっ!!」